在宅勤務が続くと、気づけば午前中ほとんど椅子から動いていなかった、という日がありませんか。
私も基本在宅で働いているので、朝から会議、チャット返信、資料確認をしているうちに、立つタイミングを逃しやすいです。しかも社会人1〜3年目くらいだと、仕事を覚えるだけでも精一杯で、「健康のために運動しよう」と思っても、そこまで気力が回らないこともあると思います。
そこでこの記事では、「ちゃんと運動する」より前に、仕事の流れを壊さずに、30分に1回を目安に小さく動く方法をまとめます。会議前後、メール送信後、コーヒーを入れる前後など、仕事の切り替わりをそのまま動くきっかけにするやり方です。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、座位行動はできる限り頻繁に、例えば30分ごとに中断することが重要とされています。これは厳密に全員が30分で区切らなければいけない、という意味ではありませんが、在宅勤務で座りっぱなしを減らす実用的な目安としてはかなり使いやすいです。
在宅勤務では「まとめて運動」より「小さく何度も動く」が現実的
もちろん、ジムやランニングのような運動習慣は良いものです。私自身も筋トレやランニングは続けています。
ただ、在宅勤務の座りっぱなし対策として考えるなら、夜に運動するかどうかとは別で、仕事中に長く座り続けない工夫を持っておくほうが現実的です。
WHOの2020年ガイドラインでも、成人は身体活動を増やし、座位行動を減らす方針が示されています。ここで大事なのは、「あとでまとめて補えばいい」と考えるより、日中の座りっぱなしを少しずつ中断する発想です。
また、座る時間の影響は、総座位時間、普段の運動習慣、年齢、体調などでも変わります。そのため、「何分座ると危険」と単純には言えません。ただ、長く座り続けやすい在宅勤務では、意識的に区切りを入れる価値はあります。
ポイントは「立つこと」ではなく、「姿勢と動きを切り替えること」
座りっぱなし対策というと、「とにかく立てばいい」と思いがちです。でも実際には、立ちっぱなしだけが正解ではありません。
大事なのは、次のように切り替えることです。
- 座る
- 立つ
- 少し歩く
- 肩や背中を伸ばす
- 飲み物を取りに行く
つまり、同じ姿勢を長く固定しないことがポイントです。立つだけでは十分な運動量にならない場合もあるので、1分でも少し歩く、伸びる、体の向きを変えるくらいまで含めて考えるのがおすすめです。
30分ごとを目安に動くための考え方
30分ごとの中断は有力な目安ですが、全員にとって絶対の正解ではありません。会議が続く日や、集中して作業したい時間帯もあるはずです。
なので実際には、次のように考えると続けやすいです。
- 基本ルール:30分前後を目安に、一度姿勢を変える
- 難しい日:1時間以内には一度立つか歩く
- できる日:会議やメールなどの切れ目ごとに10〜60秒動く
完璧に守るより、午前と午後に何回中断できたかを意識するほうが、精神的にも楽です。
仕事の流れを壊さない「行動トリガー別」ミニ習慣
在宅勤務は、実は動くきっかけを作りやすいです。会議、メール返信、資料確認、電話など、タスクの切り替わりがはっきりしているからです。
ここでは、私がやりやすいと感じたものも含めて、行動トリガー別にまとめます。
1. 会議の前後に1分だけ立つ
おすすめなのは、会議リンクを開く前に一度立つことです。
- 椅子から立つ
- 肩を後ろに5回回す
- 背伸びを10秒する
- 座り直して会議に入る
これだけでも、会議に入る前の切り替えになります。
会議後も、終了ボタンを押したらそのまま次のタスクに行かず、1回立ってから次の画面を開くようにすると、座りっぱなしを減らしやすいです。会社のルールや会議の雰囲気によっては、会議中に立ったり歩いたりしにくいこともあるので、無理に会議中に動こうとしなくて大丈夫です。
2. メールやチャットを送った後に3歩歩く
これはかなり小さいですが、続けやすい方法です。
送信ボタンを押したら、その場で終わりにしないと決めます。
- メール送信後に立つ
- 部屋の端まで歩いて戻る
- 水をひと口飲む
1分もかかりませんが、「ひと区切りついたら動く」という型ができます。特に返信作業が多い日は、これだけでこまめに姿勢が変わります。
3. 資料を読み終えたら、画面から目を離して伸びる
資料確認やレビュー作業は、気づくと長時間同じ姿勢になりやすいです。
なので、1本読み終えたら次に進む前に、次のどれかを入れます。
- 首をゆっくり左右に倒す
- 胸を開くように両腕を後ろへ引く
- 立って1回深呼吸する
「資料1本ごとに1動作」と決めると覚えやすいです。
4. 電話のときだけ立つ
電話や音声だけの打ち合わせは、比較的立ちやすい場面です。
もし業務上問題なければ、電話が鳴ったら立つ、またはこちらから架電するときは立って話すだけでも変わります。
ただし、メモが必要だったり、周辺機器の都合で難しい場合もあるので、無理に徹底しなくて大丈夫です。
5. コーヒーやお茶を入れる前後を動く時間にする
在宅勤務だと、飲み物を取りに行くタイミングは自然な休憩になります。
- お湯を沸かしている間につま先立ちを10回
- ドリップ中に肩を回す
- 飲み物を持ったら一度窓際まで歩く
「休憩するぞ」と構えなくても、日常動作に少し足すだけで十分です。
6. コピー待ち・印刷待ち・読み込み待ちを立つ合図にする
オフィスほど多くはないですが、自宅でも印刷待ちやファイル読み込みの待ち時間はあります。
この数十秒をスマホ確認に使うより、一度立つ時間にすると座位の連続を切りやすいです。
- かかと上げ下げを10回
- 足首を回す
- 背中を軽く反らす
私が在宅勤務で使っている「1分の動きルール」
私はSIerで基本在宅勤務なのですが、忙しい日は「運動しよう」と思うほど逆にやらなくなります。そこで、気合いではなくルールで回すようにしました。
今やっているのは、かなりシンプルです。
- 会議前に立つ
- 会議後に座り直す前に背伸びする
- メール送信後は水をひと口飲みに行く
- 午前・午後に1回ずつは部屋の中を少し歩く
これだけです。筋トレやランニングの習慣は別でありますが、仕事中の座りっぱなし対策は、むしろこのくらい小さくないと続きませんでした。
資格勉強でも同じで、毎日完璧に2時間やるより、テキストを開く導線を作るほうが続きやすいです。座りっぱなし対策も似ていて、意思の強さより、動くきっかけを先に決めるほうが実行しやすいと感じます。
続けやすくするためのテンプレ
ここまで読んで、「結局どれをやればいいか迷う」と感じた人向けに、今日から使えるテンプレを置いておきます。
まずは1つだけ選ぶテンプレ
- 会議が終わったら、立って背伸び10秒
- メール送信後に、水を飲みに行く
- 電話が来たら、できる範囲で立つ
- 飲み物を入れる間に、肩回し5回
この中から、一番抵抗が少ないものを1つだけ選べば十分です。
30分ごとが難しい人向けのゆるいルール
- 午前中に2回動けたらOK
- 午後も2回動けたらOK
- 合計4回できたら十分
最初から細かく管理しすぎると続きにくいので、まずは回数ベースで考えるのがおすすめです。
仕事効率の面でも、短い中断は入れる価値がある
座りっぱなし対策は健康目的で語られやすいですが、実感としては集中の切れ目を意図的に作れるのも大きいです。
ずっと同じ画面を見ていると、集中しているつもりでも、だんだん判断が鈍ることがあります。そんなときに10秒でも立つと、次の作業に入り直しやすくなります。
もちろん、これで必ず仕事効率が上がるとは言い切れません。ただ、少なくとも私は、会議から資料作成に切り替えるときなどに、一度立つだけで頭が少し整理される感覚があります。
無理をしないための注意点
最後に、無理なく続けるための注意点もまとめます。
- 30分ごとの中断はあくまで実用的な目安で、厳密な正解ではない
- 立つだけで十分とは限らないので、少し歩く・伸ばすも組み合わせる
- 腰痛、膝痛、めまい、血栓症リスクなどがある人は無理な立ち作業をしない
- 体調や持病が気になる場合は、必要に応じて医療者に相談する
- 職場ルールや会議環境に合う範囲で取り入れる
大事なのは、自分の仕事環境で無理なく回る形にすることです。
まとめ
在宅勤務の座りっぱなし対策は、「運動するぞ」と気合いを入れるより、仕事の切れ目に1分の動きを差し込む仕組みを作るほうが続けやすいです。
厚生労働省の2023年ガイドでも、座位行動はできる限り頻繁に、例えば30分ごとに中断することが勧められています。これは絶対のルールではありませんが、在宅勤務ではかなり使いやすい目安です。
まずは次のどれか1つで十分です。
- 会議前後に立つ
- メール送信後に3歩歩く
- 飲み物を入れる間に肩を回す
- 資料を1本読み終えたら背伸びする
「今日はこれだけやる」と決めて、小さく始めてみてください。座る・立つ・少し歩くを切り替えるだけでも、在宅勤務の一日は少し変えやすくなります。
参考資料:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」、e-ヘルスネット(厚労省系)成人版推奨シート、WHO Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour(2020)

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